この一瞬に悔いなし ③

こうしてFINAL TOUR PARTⅢに参加することを決意、最終的に愛知初日2日目昼、仙台初日昼2日目昼夜と計5公演参加することになるのですが一般は当然完売済みだったため色んな方に譲っていただきこれだけの公演に参加できました。その節は本当にありがとうございました。

 

愛知公演

ここは僕の中でターニングポイントになった公演かと思います。

WUGを追いかけるに当たって、今回のツアーはPARTごとに曲が似通っていることを知ったので、聴きたい曲は順番はあやふやでしたが全部やってくれることを予め知った状態でした。(熊本公演のセトリを観たため)PARTⅡはI-1の曲が多めに入っていたり、言い方は悪いですが所謂"拾い辛い曲"が多めだったように感じました。対してPARTⅢは定番曲が多めでPARTⅡ,Ⅲを両方行けば、ほぼ楽曲は網羅できる、といった感じでした。曲コンプ厨の僕はこれだけでもうだいぶ満足していたのですが、欲を言えばソロ曲、拾いてえなあ…などと考えていました。しかし、一番好きな「オオカミとピアノ」は先週の徳島公演でやったばかり、他の曲も凱旋公演は永野愛理さん以外は終わっていたため、もう諦めていました。

 そんな中始まった愛知公演初日、初手から「少女交響曲」が披露されるなどそれはもうクソ強い構成になっていました。2、3曲目の時点で満足し過ぎてもうソロ曲のことなど頭からすっ飛んでいるこの状態で毎公演セトリの変わる数少ない枠、企画コーナーがやって来ました。7人並んで何やるんやろなぁなんて考えていたら聞こえて来たのです。ハジマル…ハジマル…。WUG、ハジマったな!

僕の中で何かが始まったのを感じました。そして二曲目は「ステラ・ドライブ」。このメドレー全部1周目曲だ!!!流石にデケェ声が出ていました。そして満を持しての「オオカミとピアノ」一生分のシャンシャンをしたと思います。本当に楽しかったです。

 楽しかった話はさておき、ターニングポイントとなったのは2日目昼公演、僕にとっての愛知最終公演でのことでした。座席は二階席の通路側。仲のいいオタクが譲ってくれた連番のチケで、通路側行っていいよ、と譲ってもらい地下鉄ラビリンスで絶対レスもらうぞ!(EN二曲目の地下鉄ラビリンスではWUGちゃんが客席を駆け巡るため)と気合を入れていました。

  突然ですが僕は推しを吉岡茉祐さん青山吉能さんで決めかねていました。身内の単推しのオタクは推ししか観ないから全体の動き、知らん!と言っていたので早くそれになりたいと思いながらヘニャヘニャと選べん!wなどと宣っていました。PARTⅢでは「HIGAWARI PRINCESS」のプリンセスを交代制で毎公演やっていて、愛知公演は前日山下七海さんがやっていたため、誰がやるのか全く分からない状態になっていました。そんな中、プリンセスになったのは吉岡茉祐さんでした。しかも声を使い分け、プリンスとプリンセスを歌い分け始めました。好き。もうこれだけでも単推しになるには十分だったのですが、公演前の意気込みが現実になりました。レスを貰ってしまった!!!こうして僕は吉岡茉祐さん単推しになりました。

 また、この日は未披露を貫いていた「さようならのパレード」が初披露となった公演でもありました。僕はアルバムで一度聞いてから、これSSAまで聞いちゃあかんやつ…と思ったので全然聞いていなかったので正直予想外すぎる展開でした。吉岡さん曰く、後はWUGちゃんで完成させてください。と作曲の神前暁さんから託されたそうで。昼公演では僕の周りは誰もサイリウムを振れていなかったと思います。僕も振れませんでした。しかし聞いたところによると夜公演でコールなども完成されつつあったようなのでこれが"曲を完成させる"ということなんだな、と思いに耽っていました。ワグナー凄いなぁ…。

 そんなこんなで単推しが決まり、最後の初披露である「さようならのパレード」を僕にとっては最初で最後の初披露という形にできた、という意味でとても大きな公演でした。

 

仙台公演

WUGちゃんにとっては聖地、HOMEである仙台公演。そんな想いのある大切な公演に参加できたことはオタクやってる上での宝だと思います。

 この公演は全体的にワグナーの優しさ、凄さに触れた公演だったな、と感じました。欲しかったよなーって仲間内で話しているだけで銀テを下さったり座席についてから色々なお話を聞けたり…こんなに暖かい現場はないなぁと改めて感じました。特に2日目夜の最終公演でのサイリウム企画。アレは他の現場では得難い経験だと強く感じました。会場に事前に話つけて全座席に企画概要のチラシとサイリウムの設置とかできますか…凄すぎるあそこまでやれるワグナー、凄え。ゴミ回収をされているオタクに一生頭下げました。本当に素晴らしい企画、ありがとうございました。

 さて、肝心のWUGちゃんですがとにかく気合入りまくり。これには普段のライブでは斜に構え気味な僕もWUGちゃん気合入ってんぞ!とか叫びそうになりました。流石に険しい。そんな中、仙台公演が幕を開けました。

 聖地仙台で体験する、WUGのライブはどの曲もキラキラと輝いて見えました。もちろん僕が行ったこれまでのWUGちゃんのライブもそれは凄まじい完成度であったことは前述の通りなのですが。中でも企画コーナーでの「ハートライン」。PARTⅡではアンコール曲のためできなかったよっぴー&まゆしぃコールができて大満足でした。最終公演でのWUGちゃんコールは忘れられません。コールが自然に沸くのを感じて恐ろしく高まりました。岩手にて、曲について無知の状態で観てから一生やってくれ…となっていただけにイントロが流れた瞬間愛理、それだよ!!!とデケェ声で叫んでしまいましたが本当にその通りだったと思います。ここへ来て、いやここまで来たからこそなのかもしれません。WUGちゃんのパフォーマンスは会場を経るごとにどころか、その日の昼公演から夜公演の間ですら進化していました。僕が参加したのは初日昼公演、2日目昼夜公演。どの公演も段違いにレベルが上がったパフォーマンスだったように感じました。岩手の時と変わらず、特に「Beyond the Bottom」。この曲だけ異次元の伸び方をしていたと思います。知り合いのオタクに一生BtBはヤバイと言い続け、誇張表現にも等しい評価を吐きまくっていた僕でしたが正直これは生で感じなければ分からない感情でした。この曲だけは僕はサイリウムをあげることも、声を出すこともできず、ただただ震えながら棒立ちになってしまう、そんな曲になっていました。この曲はSSAでさらに進化するのですがそれはまた後述。他のどの曲も僕の中で過去最高を更新し続け、WEN.での「7 Girls War」。僕がWUGを予習する上で一番最初に聞き、一番生で聞きたかった曲。総合的に考えてあの五分強を超える時間はオタクをやっていてもう二度と訪れないだろう。そう考えるくらいにはいろんな感情が爆発した時間でした。

 「誰かを幸せにするということ。それには3つのタイプがあると思う。」これは島田真夢が作中で言っていたセリフでした。2日目夜公演、この3つのタイプ、全てを達成すると山下七海さんは宣言しました。そして公演終わり、MCにて山下さんは達成できたかどうかの確認をしていきました。中でも「自分の周りの身近な人を幸せにできる人」この確認の際、音声、照明、裏方スタッフ全ての方々に聞くと満場一致で幸せ!との声が。みなさんガッツポーズや想い想いのポーズをしながら声を張り上げる姿を見て本当に愛されている、そう感じました。実際僕がステージの脇の席だった公演で舞台袖でノリノリになっているスタッフの方を何度か目撃していましたし…特等席だなぁなんて思っていました。

 そして忘れられないのは田中美海さんの2日目昼のMC。「楽しかったな。楽しかったなあ…。楽しかった…」言いながら泣いてしまう田中美海さんの声と姿は今でも目に焼き付いています。仙台公演で僕が一番"終わり"を感じた瞬間でした。こういう言い方は酷ですが、僕がWUGちゃんの全員の名前を初めて確認したとき知っていたのは田中美海さんと山下七海さんだけでした。売れている名前だったからです。我ながら本当に浅ましい、嫌らしい考え方なのですが特定のユニットやコンテンツで売れ始め、もうそれがなくてもある程度売れているような方は割と始めのコンテンツはどうでもよくなってしまうんだろうな、といった考えを持っているため解散に関して一番ダメージが少ないと思ったのはこの2人でした。そんな思考を吹き飛ばすようなMC。一番"WUGである"ことにこだわっているような話をしたのは田中美海さん、山下七海さんの両名だったように僕は感じました。あぁ、このユニットはそういうつまらない考えは越えた先にいるんだな、そう思いました。何を言っているのか自分でもわかりませんが最後の最後、僕はここへ来て真にWUGというユニットをフラットにみることができるようになりました。

 

ワグナー

 こうしてFINAL TOURは全日程が終了、フィナーレを迎え、エクストラステージであるSSA公演に向かっていきました。2019年2月、二十歳やそこらのガキが何言ってんだって感じですが、これは僕が今まで生きてきた中で一番楽しい1ヶ月でした。わぐりすらんから始まり愛知、仙台。徳島に行かなかったのは今となっては残念、という他ないですがほぼ週に一度のペースでWUGちゃんに会いに行ける、ライブに行ける、そういった月でした。ここまで毎週毎週楽しかったことはないですし、ここまで必死に東北の田舎から飛び回ることになるとは年末の時点では想像すらしてませんでした。それでも楽しかった、楽しかったんです。本当に楽しかった。そんな気持ちを抱えSSA公演までは残り2週間。解散までのカウントダウンが進んでいくのはぶっちゃけ受け入れられなかったし辛かったです。お前岩手公演からの新参やろ、今まで見向きもしなかったくせに何を言っているんだ、本当に自分でもそう思います。身勝手だと思います。ほぼパーフェクトな状態で見始めたくせにまだ進化するのを見ていたいなんて図々しいにも程がある。そんな僕の思考はこの1ヶ月で出会ったワグナーのみなさんからの言葉で少しずつ変わっていきました。出会う方皆さんは口々に「来てくれてありがとう」この言葉を口にするのです。解散の真相はわかりません、7人がそれぞれの道に歩むため。もちろんそれが第一であると信じていますが、人気が出なかった、アニメのゴタゴタ、それらにより収益が上がらなかった、様々な理由があるかもしれません。もしかしたら僕のような最後の最後から追い始めたオタクがもっと前から追っていれば解散せずに済んだかもしれない。そんな思考になってしまう僕にかけてくださる言葉は本当に重く鋭く刺さりました。こんな新参すぎる僕でもワグナーを名乗っていいんだ。そう思うことができました。本来、こういったコンテンツごとのオタクの総称が嫌いになっていた僕ですが、"ワグナー"に関しては僕もその一端になれてよかった。心からそう思える幸せな環境でした。SSA公演の前にワグナーになることができて良かった。こうして僕はワグナーになれた、この自信を抱えてSSA公演に臨むことになりました。

 

読んでくださりありがとうございます。1ヶ月ぶりとかにブログの続きを書きました。書くのが辛くなって正直、自然消滅でええか!wなんて考えていましたが、アニマックスでの特集や、ワグナーさん方のブログなどを読みながら自分の今の感情を書き起こしておいた方がいいと思い直し最後まで書くことを決意しました。次で最後です。多分。